空が、青いです。
と、いきなりですが、ここまでを、文章でnoteに吐き出していました。少しニュアンスは違いますが、大体おんなじ内容です。
書いて、あたためて、少し経った夜。
ふと、唐突に、マンガで表現できたらいいのに、と思いました。
前に進むために描かなきゃと思って、なにも生み出していない自分にマンガ家としての存在価値ってないのでは?とぐるぐる考えて、でも机に向かっても描けなくて、そんな自分をさらに責めていたわたしにとって、なんだか懐かしく愛おしい気持ちでした。
そうして、書いた文章を頼りに、マンガを描きました。それが冒頭の3ページです。気がつくと、時刻は23時35分でした。描き始めてから、2時間が経っていました。
久々でした。時間を忘れて描いたのは。
しかし、明日も日常は続きます。アラームは5時半にセットされています。
眠くはないですが、布団にもぐりこみ、スマホでYouTubeを観ます。いつもはぽこぽこと自分を責める言葉が込み上げてくるのに、不思議とそんな気持ちは顔を出しませんでした。
アラームを3度見送って、急いで起きます。いつもと変わらない朝なのに、気持ちはなぜか軽やかです。昨日、描けたからでしょうか。
6時半に家を出ます。ふと、顔をあげます。
つい先日まで信号の明るさが目立つくらいの夜みたいな朝だったのに、いつの間にか、日差しがキラキラと光る朝になっていることに、ちゃんと気がつきました。
「もう大丈夫だな」
そう、思えました。
描くのに夢中になりすぎて時間がワープしたような感覚、空の青さを綺麗だと思えた気持ち、そんな忘れていたものに、やっと、しっかり気がつくことができました。
過去や未来ばかり見つめていた眼が、ようやく今を見た気がしました。
なんにも取り繕わずに書くと、ずっと、描くのがしんどいのではなくて、描いて思うように描けないじぶんと対峙するのが、嫌だったのです。
ちょっと、いや、かなりいらんことばかり考え込んでしまって、頭でっかちになっていたようです。
でも、描くのは楽しいんだなと、楽しかったんだなあと、わたしの生活では当たり前だったことを思い出せて、電車の中で涙ぐみました。
この気持ちを忘れずに、いまはそれを抱きしめて過ごしたいと思います。
さて。どんぐりの花の、むっとする匂いを嗅いで、今日も出勤です。
空が、青いです。
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