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忘れられないMCをひとつ

先日の、VIVA LA ROCK 2024。
星野源さんのステージ。

「桜の森」からはじまり、
「SUN」や「仲間はずれ」と
フロアのテンションが心地よく上がったころ。

ハンドマイクをそっとスタンドにセットし、
ギターを抱えた源さんが、こぼすように話した言葉と、その後に披露された「くせのうた」が
いまも、心にあたたかいあかりを灯していて。

あの場にいた誰もが、
人には見えない、心の奥底の弱くて、脆くて
でもとても大切な場所を、
一緒に震わせて、抱き締めていたと思う。


知りたいと思うには
全部違うと知ることだ

「くせのうた」星野源

優しいのに、孤独で。
孤独なのに、寂しくなくて。

さいたまスーパーアリーナの、最後方。
一番上の、すべてがぐるっと見渡せる席。

さっきまで話していた人も
スマホで流れる情報を追っていた人も
ばらばらだったはずの空間が、
溶けるようにひとつになったあの瞬間が
ずっと、忘れられないのです。

楽しいはこぼれるし、愛おしいもこぼれるし。
その源さんからこぼれたものが、
隅々まで行き渡るような、そんなライブでした。


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